何の取り柄もない専業主婦でも個人事業主になれる
50代、普通の専業主婦だった私。
数年前までは全く知らなかった「個人事業主」と名乗るようになり、社会とつながる立場を手に入れました。
「私には、これといった取り柄がない」「資格もスキルも、誇れる経歴もない」そう感じながら、長年専業主婦として家庭を支えてきた50代60代の女性は少なくないのでは。
私が勤めていた頃は、まだまだ結婚や出産で退職することが普通の時代でした。
子育てがひと段落し、家の中の役割が少しずつ減っていく一方で、自分の立ち位置があいまいになっていく感覚を抱く人も多いのではないでしょうか? 外で働いているわけでもなく、収入を得ているわけでもなく、「私は何者なんだろう」と、ふと立ち止まる瞬間。
そんなときに選択肢として、個人事業主になるという道があります。
「事業を始めるなんて無理」と思いますよね?
私もそうでした。というより、そんな選択肢は私の人生にはありませんでした。
でも、それは、大きく稼ぐためでも、生活費を支えるためでもありません。
「社会ともう一度、ゆるやかにつながるため」
「自分に肩書きを与えるため」
そんな理由で個人事業主になることもできるのです。
肩書きがないことへの居心地の悪さ
「今、何をしているんですか?」
この何気ない質問に、言葉が詰まった経験はありませんか。
「専業主婦です」と答えることになぜか後ろめたさを感じてしまう。
本来堂々としていればいいのに、どこかで「何もしていない人」と見られている気がする。
私も友人から、「え?働いてないの?じゃあ何してるの?」と言われたことがあります。
私、何してるんだろう?(°_°)
一番の後押しになったのは娘の一言でした。
「友達のお母さんは仕事してるのに、ママは何もしてないよね」
ええ。そうですとも。なんの仕事も社会貢献もしていません(笑)
そこでボランティアをしてみることにしました。
私がボランティアをした理由
お仕事をされている人は「仕事をすればいいのに。なぜボランティア?」と思われるかもしれません。
実際、友人から「ボランティア?お金もらえないんでしょ?」と言われたことも。
でも、お金をもらわないからこそチャレンジの壁が低いのです。
久しぶりに社会と関わる時って不安です。
しかも、50代。
今までのゆるゆるな生活から9時〜17時の生活に戻れるのかな。
責任がかかる仕事はちゃんとできるかどうか心配。
若い子から鬱陶しいと思われるんじゃないかしら。
などなど(笑)
でもボランティアなら好きなときに好きなだけ働けて、嫌なら他を探せばいい。
私がボランティアを始めた理由は、
「自分の好きなことで人の役に立ちたい」
という思いだけあれば挑戦することができるからです。
研修を受け、ボランティアをすることにより、新たなコミュニティや出会ったことのない考え方に触れられました。
そこから、もっと自分の人生を広い視野で見渡すことができるようになったのです。
個人事業主は「稼ぐ人」だけのものではない
個人事業主は誰でも名乗っていい
個人事業主という言葉を聞くと、「仕事で稼いでいる人」「バリバリ働いている人」そんなイメージを持つかもしれません。
ですが、制度上、
個人事業主は「収入の大小」で決まるものではありません。
事業として行う意思があり、それを自分で名乗っているかどうか。
それだけです。
実際、始めたばかりで収入がない人は多く、最初から利益が出ている人の方が少数派だとも言われています。
もちろん私も始めたばかりで利益が出ているわけではありません。
でも満足しています。
会社員・パート・専業主婦との決定的な違いとは
個人事業主の一番の特徴は、「誰かに雇われていない」という点です。
勤務時間も、仕事内容も、続けるかどうかもすべて自分で決められる。
私の場合は、50代・専業主婦でも個人事業主として始めやすい在宅の仕事として、Webライターを選びました。コロナ禍をきっかけに広がったリモート化の流れとも相性が良く、自宅で自分のペースでできる仕事のひとつです。
個人事業主になるということは、肩書きを自分で作ることです。
名刺に書ける肩書き。人に説明できる立場。それだけで、自分の中の「自分」の立ち位置がはっきりします。
50代専業主婦が個人事業主になる意味
お小遣い以上に得られるもの
もし、月に数千円、数万円の収入があったとしても、それだけが価値ではありません。
・人と会う理由ができる
・外に出るきっかけが増える
・自分の考えを言葉にする機会が増える
これには、お金では測れない価値があると思っています。
手に入れたかった社会的資本とは、人とのつながり、信頼、信用のこと。
個人事業主として活動することで、少しずつ社会的資本が積み上がっていきます。
それは、今すぐ何かに使うものではありません。
「先の人生の選択肢を増やすための貯金」のようなものです。
「何もできない」と思っている人ほど向いているのかも
たくさん稼ぐことを目指さなければ、最初から完成形を目指す必要はないのです。
途中でやめてもいい。仕事の内容が変わってもいい。
この気楽さが、50代から始める上で大きな強みだと思いませんか?
自己啓発スクールなどで、「自分の強みを洗い出しましょう」「これまでの経験を書き出しましょう」などと言われると、一気にハードルが上がってしまいます。
私は、
「星が好きだったなぁ」とボランティア活動をし。
「昔から書くことが好きだったなぁ」とWebライターをはじめ。
「そういえば小学校のときにトランペットを吹いたこともあるなぁ」とバンドに入りました。
例えば時間を忘れてRPGに夢中になった、部活で何度も間違えたところを繰り返し練習していたら暗くなっていた、ギターの弦を押さえる指に血豆ができたなど。なにかひとつでも思い当たることがあればきっかけになるのではないでしょうか。
とりあえずやってみる。
人と関わることで、後から言葉になっていくこともあると実感しています。
専業主婦が個人事業主になるための現実的な始め方
収入ゼロでもできる最初の一歩
最初にやるべきことは、仕事内容を決めることでも、仕事場を整えることでもありません。
自分に許可を出すことです。
私自身、「やってみたい」という気持ちがある一方、「家族に負担をかけてまで自分勝手な挑戦をしていいのか」という思いもありました。
ところがうちの場合は、私が気にするほど、家族は何も思っていませんでした(笑)
そこで、「一度きりの人生。やってみるか。」となったわけです。
母が60代で亡くなったことも人生観が変わったひとつかもしれません。最後に「あれをしておけばよかった」と後悔しないためにも、まわりに迷惑をかけない範囲でできることをしようと考えるようになりました。
「私は個人事業主になっていいんだよ」
そう自分に許可をだすことで、もう人生が変わり始めるのを感じました。
開業はびっくりするくらい簡単にできる
「起業する」「開業する」なんて特別なお金持ちがすることで、自分とは無縁のものだとずっと思っていました。
でも「開業届」は「本気の人だけしか出せない」ものではないんです。
実は誰でも出せます(笑)
収入がなくても大丈夫だし、誰かに見せる必要もありません。
ただただ、「こんなお仕事をしていきたい!」ということを書いて、税務署に提出するだけ。
私は税務署が近いし、出すことがなんとなくイベントみたいに楽しみだったので、印刷して持っていきましたが、インターネットや郵送でも提出可能。
これは、自分への区切りのようなものなんだと思います。
簡単に申請できるとはいうものの、もちろん提出したからには積極的に社会と関わり、そして少しはお金も稼いでいきたいものですよね。
でも提出した今日から一応「私は個人事業主」と名乗れるようになったわけです。
専業主婦から起業してみた私が思うこと
個人事業主になることが、人生を大きく変える決断である必要はないのです。
でも、人生が大きく変わるきっかけになる可能性は大いにあります。
もしここまで読んで「これなら私にもできるかもしれない」と感じたなら、もう最初の一歩を踏み出していますよ。
あとは、私のようにのんびりペースでいいのです。
とりあえず、私は最初の目標をクリアしました。
もし娘がお友達から「お母さんは何してるの?」と聞かれたら、
「Webライターだよ」と言えるはず。
さあ答えが出ましたよ。
私、何してるんだろう?(°_°)
Webライターをしています。
